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コンサル就職・転職の失敗パターン3つと対策-未経験からのコンサル転職成功に必要なこと

トピックス

コンサルティング業界でこれから勤めようとする方にとって、内定を獲得し活躍するまでの過程には多くの不安が付きまとうことでしょう。

しかし、正しくコンサルティング業界を知ることができればその不安は解消されるはず。今回はコンサルティング業界に就職した際に発生する失敗パターンをご紹介します。失敗パターンを知り、あらかじめ覚悟と対策をすることで、不安を解消することができるはずです!

◆コンサルティング業界を理解して就職することが大切

Aさんは大手商社に勤める若手社員で当時5年目、28歳の方です。転職するまでは主に営業担当として活躍していました。しかし、次のような疑問を持ったのです。

・商社での経験は将来の自分の視野を広げることに寄与するのだろうか

・商社内で評価されても人材市場で評価される人間になれているのだろうか

・将来ビジネスの生態系が変わっていく中で、ここで得られるスキルは通用し続けるのだろうか・・・

彼はこんな疑問から、高年収かつ安定した環境である大手商社を退職し、コンサルティングファームに入社したのです。未経験ということもあり、年収ダウンからのスタートでしたが、彼が凄かったのはここからです。先輩社員や各部門のパートナーレベルと連携をとり、自らのやりたい仕事を見つけ、弟子入りせんとばかりの勢いで、業務を習得、社内でも最短レベルでの昇進を遂げて、前年収を2年足らずで超えたのです。

Aさんが人よりも早く昇進できたのには明確な理由があります。それは「早い段階でコンサルティング業界において重視されることを徹底的に学び、身に着けた」これに限るのです。商社で営業を担当していた彼は、接待の技術を高い水準でマスターしていましたが、コンサルティング業界でも求められるものの、実際の評価に大きく響くかというと別問題です。彼はまず、求められるスキルの違いを理解していたのです。

また、スキルだけでなく、働き方に関する考え方も違います。労働時間や求められるインプットの量など大きく違う点をあらかじめ覚悟する必要があります。彼の場合は商社という環境も相まって働き方の強度という点では違和感なく適応できたようですが、とはいえ、プロジェクトの繁忙に波がある点やプライベートとの調整などは積極的に情報を得て、自らが働きやすい環境を作り出すよう努力していました。

いわれたとおりに動く、一生懸命やっていればよい・・・ではコンサル業界での活躍はなかなか難しいのです。コンサル業界のルールや習慣をいち早く知り、働きやすい環境を作るために自分がどのように行動するのか、常に考え、行動することが重要なことです。

 

コンサル失敗パターン① やりたいことができない

コンサル就職での失敗パターンで大きいのがこれです。入ってみたら思っていた状況と異なる・・・というのはコンサル以外の会社でもあり得ますが、コンサルティングの場合は、コンサルティングの工程を間違えないことが重要です。

大手ファームですと採用の段階から領域が分かれているのでさほど問題にならないようですが、ベンチャーファームでは、しばしば戦略をやりたかったのに下流工程に配属され、数年が経過してしまった・・・といったことが起きているようです。こうしたコンサルティング業務の工程の選択ミスに関しては、入社前にチーム組成をあらかじめ理解しておくことと、できれば、各チームのトップと直接話す機会を設けさせてもらうことが望ましいでしょう。

また、近頃はコンサルティングファームが新規事業の立ち上げを行っている事例も少なくありません。コンサルティングも新規事業も経験できるから、よいファームだと考えて入社しても、自分がその両方を経験できるかは別問題です。人件費が高いコンサルティングファームでは新規事業という観点ではコスト面で不利になりかねません(給料を下げることは法的・道徳的に難しい)また、コンサルティングと新規事業では求められるノウハウも異なります。そのため、新規事業側の幅も限られる傾向があるようです。

【対策】ただし理解したうえで「事前ネゴ」

就職しようとするコンサルティングファームが本当に自分にとって有益な環境であるかを考えて就職すれば、大きなギャップにさいなまれることはないでしょう。そのうえで、トップ層とできるだけコミュニケーションをとり、入社後のイメージを固めることが大切です。コンサルティング業務は顧客との調整業務が大半、つまりここでトップ層との認識合わせができなければ活躍できない可能性が高いのです。とはいえ、ここでしっかりコミュニケーションをとることができれば、アピールの機会になることも事実です。しっかりアピールに取り組んでいきましょう。

 

コンサル失敗パターン② 思うようにプロモーション(昇進)できない

成功者の例でもお話ししましたが、コンサルティング業界で「よし」とされる「コンサルタントのあるべき姿」を理解することなくして、昇進は難しいでしょう。

前述の彼は入社直後から社内最短で昇進(飛び級)を実現しましたが、手法はシンプルで、二つ上の役職の人材要件を常に持ち歩き、それを達成できたことを証明するためのファクト(事実)をいかに自分の職務の中で収集できるかを考えて行動していました。自分では良かれと思ってやっていることが、逆の評価になっていたり、全く加味されていなかったり、ということはしばしば起きるものです。例えば、自分の知り合いを紹介して案件につながった場合、常識的に考えたら評価されそうなものですが、そもそも評価項目になかったためスルーされた・・・などは良く聞く話です。 何を頑張れば昇進できるのか・・・常に考えて行動する必要があるでしょう。

また、働き方も昇進するうえで重要になってきます。残業時間が長いほうが良いと考えるマネージャー層は少なくないですが、多くの時間を投入しなければ達成できない水準のアウトプットを目指しているのが事実です。そのため、160時間で仕事を終わらせようというのは事実上難しく、必要に応じて土日も稼働できるレベルでの生活設計ができなければ、マネージャー以上への昇進は難しくなってくるでしょう。

【対策】あるべき姿を抑えて、生活にコンサルを落とし込む

 入社したらすぐに人事考課制度を確認しましょう。そして、何ができれば昇進できるのかを確認します。そのうえで、どのくらいの期間で度の役職まで昇進したいかの計画を立てておきましょう。先輩社員や上司、評価担当に自らの目標を宣言しておくとよいですね。目指したい役職が決まれば、そこで求められる要件も明確になりますので、日々の業務でそれらを習得できるように意識して取り組んでいきます。

また、日常生活の中でスマートにコンサルティング業務をこなしていけるように、生活に落とし込む努力をしていきましょう。プライベートを犠牲にすればよい、という問題ではありません。何時から働いて何時に終わるのか、プライベートの時間をどのように確保するのか。最初はがむしゃらでもいいのですが、いずれ破綻します。人生全体をスマートにこなせる時間配分・仕事の進め方は何かを考えていきましょう。

 

コンサル失敗パターン③ 精神がやられてしまう(うつになる)

 これが一番まずいです。コンサルタントが参画するプロジェクトの中には残念ながら、精神に多大な負担をかけるプロジェクトがあるのも事実です。特に、炎上と呼ばれるトラブルが発生した状態のプロジェクトでは過重労働が発生し、そこから心身に異常をきたす例も少なくないのです。

近頃は労働環境が改善してきましたが、2000年代初頭では突然死や心身に障害を負うレベルの事例があったと噂されるほどです(真偽は定かではありません)。うつ病になる方の多くは、下記のような負の流れに巻き込まれている方が大半です。

例えばこのような流れです。

  • プロジェクトでトラブルが発生
  • 連日タクシー帰りに
  • 時間が足りず土日も出勤に・・・
  • ある日、会社に行こうとしても体が動かなくなる・・・

このような例は稀ですが、「ない」とは言えないのが実態です。

【対策】自分の限界を知り、仕事をコントロールする

 コンサルタントとして働いていく上では局所的な激務は発生しがちです。とはいえ、常に長時間働き続けなければならないというわけではありません。自分の体力や精神力の限界を把握しながら、無理なく仕事を進めていくスキルが求められます。

生産性をあげるためにしっかり休む

 まじめすぎる人ほど鬱になりやすい・・・という風に言われることがありますが、本当にまじめなのでしょうか。ただ、言われたことをやっているだけでは?体調管理をすることもプロとして求められる資質であるといえます。

コンサルタントに求められていることは成果を創出すること、仕事をやりきることです。がむしゃらにやったけれど、体調を崩しました・・・というのはプロ失格です。そうならないために、上手に休むことは大切です。

生産性が低下してきたな・・・と思ったら休む。業務時間中でも怒られない程度に休むことが大切です。特に入社直後は気疲れもするでしょう。このような場合には怒られなそうな方法で休むのです。トイレで寝る・・・という上司もいたとのことですが、客先には本社にいると伝え、本社には客先にいると伝え、家で寝ていたことがあるそうです(笑)

本来であれば「疲れたから少し休ませてください」といっても、プロとして正しい姿勢かと思います。目的が生産性を上げて、成果に結びつけるためであれば、その手段としての休息は歓迎されるべきものです。ただ、このあたりは意見が分かれるところなので、スマートに迷惑をかけないように調整して自らの心身の健康を守っていくことが必要です。

上司が昼食をとらないので自分もタイミングを失って昼食をとれなくて午後のパフォーマンスをだせなくて・・・という方がいましたが、論外です。上司へのいらぬ気づかいでプロジェクトに迷惑をかけてしまっていては、プロ失格です。堂々と昼食をとりましょう!

◆コンサルタントという職業を理解するための優良書籍

◆まとめ

コンサルティング業界における働き方をしっかりつかみ、主体的な行動を心がければ成功することは可能です。大切なことは健康第一で思いっきり働くこと。そうすることで、好循環に入ることができ、圧倒的な成長と収入を得ることができます。正しく知って、行動すれば怖くはありません。皆さんの挑戦を応援しています。

一人で挑戦していくことに不安があるという方はこちらからお問い合わせください。

Writer
丹羽 大規
Daiki Niwa
東京藝術大学声楽科テノール専攻卒業。一橋大学経営学修士コース(MBA)修了。 2015年ベルテクス・パートナーズへコンサルタントとして参画。業務改革のプログラムマネジメントや基幹システムの刷新等コンサルティング活動に従事。 2018年より現職。大学在学中より「音楽家が食べていける社会づくり」に関心を持ち、MBAとコンサルティング事業にて研鑽をつみ、音楽家向けキャリア支援サービス「ストリーデ」を立ち上げた。

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