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音楽系専門学校から先端技術系企業の正社員へ
今回は音大生の就職支援プログラムSTLIDE(ストリーデ)の卒業生へのインタビューです。
S.I.さんは尚美ミュージックカレッジ専門学校の卒業生で、アルトサックスのプレイヤーです。現在は先端技術系の企業で正社員として勤務しながら演奏活動を続けています。彼女はエントリー1社目で内定を得てそのまま入社という奇跡の即時内定を成し遂げています。
お久しぶりです!入社して半年が経過しましたが、会社には慣れましたか?
はい、少し会社にも慣れてきました。皆さんとても親切にしてくださっているので、楽しく働けています。今年中は適性を見極めるとのことで、部署を異動しながらの勤務となっております。覚えることが多くて大変ですが、刺激的な毎日を過ごしています。
イキイキと働けているようでよかったです。同期とは仲良くなれましたか?
就職先がベンチャー企業ということもあり、同期入社の新卒が私1名だったのです・・・。
そうでした、結構イレギュラーなパターンだよね。じゃあ、結構年上の人と一緒に仕事することが多いのかな?
そうですね。30~50代くらいまでの方と一緒に仕事をすることが多いです。最初は自分のポジションを見つけるのに苦労しましたが、今は皆さんのご協力もあり、うまくコミュニケーションも取れていますよ。
なんと頼もしい!ひとまず、会社の仕事の方は大丈夫そうだね!オジサンさん安心したよ!
◆肝心の音楽活動はどう?
さて肝心の音楽の方はどうですか?
ちゃんと両立できていますよ。入社1~2か月くらいの間は会社の仕事に専念するようにしていましたが、3か月後くらいから徐々に演奏活動も再開しています。
それは素晴らしい!練習時間とるのって大変だったりしない?
確かに楽ではないですが、帰宅後2~3時間くらい練習できていますよ。
それはすごいね!まさにSTLIDEの卒業生としてあるべき姿といったところですね!残業とかないの?
月末などには業務が集中する日もありますね。それ以外の日は概ね定時には帰れています。
素晴らしい。月残業どのくらい?
5時間くらいですかね
ホワイトー!自分で紹介しておいて自画自賛 笑
あと、有給休暇もちゃんと取れていますよー
◆練習はどこでしている?
練習はどこでしているの?
自宅が防音ではないのでカラオケで練習しています。
なるほど、カラオケってどこにでもあるし、24時間営業だから案外使いやすいんですよね。でも、結構お金かからない?
通い続けると割引になるお店もあるんです。でも、月3万円くらいはかかっちゃうかな。
そうかぁ。とはいえ、防音物件って立地が悪かったり、高かったりするので、カラオケもありだよね。
◆学生時代と何が変わった?
学生時代と比べて何か変わったことってある?
一つは時間の使い方ですね。学生の時は1日のほぼすべての時間を音楽に使っていましたが、会社員をしていると、そういうわけにはいきません。なので、短い時間で効率的に練習する必要があります。特に土日のスケジュール管理は大切で計画をしっかり立てるようにしています。
素晴らしいね。休みだとダラダラしちゃいがちじゃない?
だからこそ、ちゃんと計画を立てるんですよ。
なるほど。あと、少しはお金に余裕出来たでしょ?就職して。
確かに収入は増えましたが、そんなに派手には使っていないですよ。2万円のサックス用マウスピースを工面せずに買えるようになったくらい・・・
マスピースか、楽器はお金かかるよね・・・。
◆正社員をしながら音楽活動をしていく
音楽活動を続けなら正社員で働いていくことに抵抗はなかった?
なかったですね。音楽だけでなくいろいろなことを経験したいという気持ちが強かったので。それに、一般企業に勤めることで経験の幅を増やしたいとも思っていたので・・・。
そうか。でも結構大変なこともあるでしょ?
そうですね。仕事が立て込んでいるときは、確かに両立は大変ですね。
両立していくためのコツってある?
やっぱりどんなに音楽から離れてしまっていても、本当に音楽が好きだったら必ず戻ってきたいと思うはず。音楽が好きで思いさえあれば、ちゃんと続けられるので心配しなくても大丈夫です!
おお、S.I.さんの後輩にも聞かせてあげたい言葉ですね。
演奏活動を続けながら、正社員で働いていくことって決して楽な道ではないと思います。でもやっぱり得るものも大きいはず。音楽以外の世界の価値観に触れることも大切ですし、社会人として経済的に自立することで、音楽活動の選択肢が広がることもあります。正社員で働きながら音楽を続ける道もあるということを、より多くの人が知れたらよいと思っています。我々も正社員として働いていけるようにサポートを強化せねば・・・と改めて思いました。S.I.さんありがとう!